労働判例・裁判例紹介 弁護士西川暢春

弁護士西川暢春がやっている労働判例postの補足ブログです。Xでは140文字以上は予約投稿できないため、長いものはこのブログで書いております。

他の従業員も宛先に入れた叱責メールの中で「言動に目に余るものを感じております」と書いたことがパワハラにあたるとされた事例

東京地裁R5.1.30
上司が部下Aに対し会議での打ち合わせとは異なる業務の進め方になっていると叱責するメールの中で「Aさんの言動にも目に余るものを感じております」等と記載して、他の従業員3名もCCや宛先に入れて送信
客観的事実を指摘しない感情的叱責という印象を否定し難い上、A以外の者にも送信しており業務上必要かつ相当とは言い難い。後でAに謝罪したことを考慮しても、パワハラを禁止した就業規則に反し、懲戒事由にあたる。